相場師朗先生がうねり取りを教える理由
まずはじめに、株のトレードで失敗ばかりする人は、「失敗するための戦略」を持ち続けていることになります。「失敗する戦略」を「成功する戦略」に変えるには信念を変える必要があります。
つまり、株式トレードで成功している人の信念を真似ることで、その信念が自分の新たな行動につながり、そして成功者と同じ結果が最終的に得られるということになります。
私が参加した「9step株式投資プロジェクト」では、相場師朗先生の株式トレードに対する信念と行動を学ぶことができました。このセミナーで私が学んだことを4回の記事にてご紹介して行きます。
今回の記事では、12月14日に東京で行われた第一回セミナーについて書きます。
この度、「9step株式投資プロジェクト」を始めるにあたり、「なぜ相場先生はトレード技術を人に教えるのか?」という問い合わせが多く寄せられたそうです。
相場先生の答えは、「自分が社会に貢献できる最大のことは、自分が極めてきた株のトレード技術を人に教えることである」です。
さらに、相場先生の目標は、「弟子の中から、資金200万円で1億円に到達できる人を何人育成できるか」ということも現在の課題だそうです。
相場先生が主宰する株塾は、「日本版タートルズ」といったところでしょうか。
そして相場先生は、来年2015年が1億円を目指すスタートとして「1億円元年になる」と話されていました。
練習に練習を重ねることで上達する
うねり取りは技術モノですので、練習次第で必ず上達します(少なくとも、今より「マシ」になります)。
運転技術を例に挙げますと、公道を走れるようになるのか、あるいはF1レーサーを目指すのかで練習の質や量が変わってきます。同様に、株式トレードにおいて目指す金額によって練習量も異なってきます。
目標とする額に違いはあっても、うねり取りは普通の方が練習次第で必ず上手になる相場技法です。これは私自身が経験していますので、断言できます。
あの有名なBNF氏は株式トレードの天才ですが、うねり取りで利益を上げるようになるためには、彼のように天才である必要はありません。諦めずに練習すれば、誰でも上達します。
うねり取りは米相場の時代から受け継がれてきた相場技法です。山崎種二氏、林輝太郎先生、是川銀蔵氏、そして石井久氏。これらの方々は皆、うねり取りで利益を上げています。
従いまして、うねり取り手法は再現性のある相場技法であると言えます。
決断することが重要
決断は「決めて断つ」と書きます。つまり、何かを達成しようと決めたとき、他のことを断ち切るわけです。
株に当てはめると、株トレードを極めようと決めたなら、他を断って株トレードに専念することが必要です。株もやって、FXもやって、先物もやってではそれぞれを極めることは無理です。ひとつのことに専念するから極めることができるのだと思います。
相場先生がよく仰ることで以下の3つの言葉があります。
1. 狭く、深く!
2. Think, Think, Think
3. キャベツの千切り
「狭く、深く」は、トレードする銘柄は1銘柄に絞るということです。相場先生は、大学2年生の時に資金60万円で日本郵船(9101)の売買を始めました。その後、この1銘柄のみで20億円稼がれたそうです。
“Think, Think, Think”は、とにかく脳ミソに汗をかくほど考えて考えてトレードすれば必ず上達するということです。
「キャベツの千切り」は、練習すれば誰でも出来ることですが、うねり取りも同様に練習すれば誰でも出来るようになると、相場先生は仰っています。
本物のプロのトレードとは?
相場先生は「本物のプロのトレードとはどういうものか?」について、以下のように話されました。
1. 当てものではない
2. 狙って取る
3. 囲碁や将棋のようなトレード
10倍銘柄を探して推奨する投資顧問を見かけることがよくあります。しかし、実際問題として、10倍銘柄などそう簡単に見つかるものではありません。
本物のプロは10倍銘柄など探しません。本物のプロは銘柄を絞り、取れると思ったところでエントリーします。
そして、最後の「囲碁や将棋のようなトレード」とは、建玉の操作のことです。建玉の操作をしながら、徐々に勝ちトレードに持って行くやり方が本物のプロのトレード手法です。
うねり取りの基本と伊藤園(2593)のトレード
うねり取りの根底にある考え方は「株価は上げ下げを繰り返している」ということです。つまり、この「上げ下げ」のうねりを利用して、買いと空売りで利益を上げて行くわけです。
うねり取りの基本は2つあります。
1.分割売買
2.建玉の操作
うねり取りは何回かに分けて買ったり、売ったりします。また、途中ヘッジを入れるなど建玉の操作をしながら、利益につなげて行きます。
建玉の操作方法を体得すると、今後のトレードで大きく負けることはかなり少なくなると思います。
以下はセミナー中に練習トレードをした伊藤園の私の建玉です。2012年3月29日からスタートです。この日は天井圏で大きな陽線が出現しました。
2月にW底を打ってから上昇2ヶ月目です。この先どちらの方向に動くか分からないですが、まだ上昇途中なので買いを2000株入れてみます。同時に次の下げのことも考えなくてはいけませんので、空売り2000株を入れます。
翌日、3月30日の朝の寄り付きで1486円で売買出来ました。この時点での建玉は2-2です。
翌営業日の4月2日、陰線が出現しました。暦も4月となり上昇3ヶ月目になりましたので、そろそろ下げるのではないかと判断して、翌日、買い玉を全て切り、空売りを3000株追加します。(追記:これはあまり良い建玉ではありません。翌日から下げ始めるかどうか分からないわけですから、買い玉は持っておくべきでした)
4月3日、1475円で売買出来ました。これで私の建玉は5-0です。買い玉の損失は22,000円ですが、これは必要経費と割り切ります。
その後、順調に下げてきました。
しかし、4月13日に陽線が出現しました。このまま再度上昇するのでしょうか。念のため翌日、ヘッジの買いを2000株入れてみます。
4月16日、1455円で2000株を買いました。これで私の建玉は5-2です。
その後の上昇の勢いは強くありません。
前の高値まで上昇することなく、下げてきました。このパターンは非常に高い確率で下げますので、翌日、買い玉を全て切り、空売りを2000株追加します。
4月25日、1428円で売買出来ました。これで私の建玉は7-0です。ここでの買い玉の損失は54,000円です。
その後、日足は60日移動平均線を大きく割り、1350円の節目も割ってきました。翌日、買いを2000株入れてみたいと思います。
5月24日、1333円で買いを2000株入れました。これで私の建玉は7-2です。
ここ数日の日足を見てみると、下げ止まっているように見えます。翌日、3000株の買いを入れます。
5月31日、1312円で買いを3000株入れました。これで私の建玉は7-5です。
6月1日の日足は陰線ですが、下げ止まっているように見えます。翌日、最後の買いを5000株入れます。
6月4日、1300円で5000株買いました。私の建玉は7-10です。
2日続けての陽線です。しかも20日移動平均線に当たっています。これはここ1ヶ月間なかった変化です。このまま上昇するとみて、翌日、空売りを全て手仕舞います。
6月6日、1355円で空売りを手仕舞いました。空売りの平均値は1465円ですので、770,000円の利益です。
その後、株価は上昇して行くわけですが、1450円で買い玉を手仕舞ったとしても相当な利益です。私の買い玉の平均値は1310円ですので、1,400,000円の利益です。
空売りの利益を足して、損切りの際に出た損失を差し引くとトータルの利益は2,094,000円となります。
もちろんこれは「仮想トレード」ですので、気軽に大きな玉を入れることができましたが、実弾を投下してのトレードにおいて、いつもこのように上手く行くとは限りません。
しかし、自分の得意銘柄を見つけて練習に練習を重ねれば、本番のトレードにおいても練習通りの建玉が可能になると思います。
村居先生のセミナー
午後からNLPトレーディングの第一人者である村居孝美先生のセミナーが行われました。村居先生が語られた言葉で印象に残っているものを2つ挙げてみたいと思います。
1. 信念が行動を変える、そして行動が結果になる
これは非常に味わい深い言葉だと思います。結果に満足出来ないのであれば、行動を変える必要があります。そして行動を変えるにはその原因である信念を変える必要があるということです。
株のトレードで失敗ばかりする人は、すなわち「失敗するための戦略」を持ち続けていることになります。
そして、失敗する戦略を変えるには信念を変える必要があります。
2. 成功者になるためには、本物の成功者と同じ行動を取る
これをNLPでは、「モデリング」と呼んでおり、成功者の行動のみならず、信念、価値観、自己認識などについても真似るというものです。
つまり、成功者の信念を真似るわけですので、信念が行動となり、そして成功者と同じ結果が最終的に得られるというわけです。
次回からのセミナーでは、相場師朗先生をモデリングの対象として、ワークが行われる予定です。
うねり取りの銘柄選定について
これも相場先生が話されたことですが、うねり取りに適している銘柄は東証一部で出来高の多い大型株です。出来高の多い大型株の動きは、大勢の投資家の意思が反映されていますので、綺麗なうねりを形成します。
一方で、小型株や中型株は、仕手集団に狙われたりして、ある特定の投資家の意思により動いてしまう場合がありますので綺麗なうねりを形成しません。職業として株式トレードをする場合、このような銘柄は避けた方が賢明であると相場先生は話されていました。
今後はGPIFが日本株のウェイトを引き上げてきます。そして、GPIFは「JPX日経400」をベンチマークに採用することになりました。
- JPX日経インデックス400(東証:JPX日経インデックス400のページに行きます)
相場先生の話では、今後、GPIFはJPX日経400銘柄を買ってくることが予想されますので、これらの銘柄はダイナミックな動きになるのではないかとのことでした。
従いまして、うねり取りを実践するにあたり、JPX日経400銘柄の中から銘柄を選ぶのも良いかと思います。
富豪ファミリープロジェクトと比べて、9step株式投資プロジェクトは、最初から深い内容で始まりました。今回のセミナー内容から想定しますに、あと4回のライブセミナーでは、富豪FPよりもさらに深い内容が学べる感じがしました。
今後のセミナーでは、資金200万円を1億円に増やす具体的な方法が明らかになることでしょう。
この続きは次の記事で書きたいと思います。