まずはリーディングトレーニングから
前回の記事では「リーディングトレーニング」の重要性について、私が学んだことを記事にしました。
今回は、先月上旬に東京で行われた「9step株式投資プロジェクト」の3回目のセミナーについて書きます。
このセミナーは相場師朗先生の単独セミナーでしたので、丸一日掛けて「うねり取り」の講義が行われました。
相場先生が始めに仰ったことは、「まずはリーディングトレーニングから」ということでした。
相場先生は株のトレード歴30年以上ですが、毎日欠かさずリーディングトレーニングをされています。そして、毎回新しい気づきを発見されるそうです。
以前のセミナー(富豪ファミリープロジェクト)で、相場先生は「現場100回」という犯罪捜査における格言を話されました。
これは刑事さんが犯罪現場を数回見ただけでは分からなかったことが、100回現場を検証することで、これまで見えなかったことが見えてくるということです。
相場先生が何度も何度も「まずはリーディングトレーニングをやりなさい」と仰る理由は、この「現場100回」同様に、何度も株価チャートを検証することで、これまで見えなかった株価の動きのクセが見えてくるからです。
私も、相場先生の教えを守り、寝る前にリーディングトレーニングを欠かさず行っています。リーディングトレーニングは、建玉の練習とは違い、それ程時間が掛かるものではありません。
私達凡人が株式トレードで利益を上げ続けるためには、日々の地道な練習は欠かせません。私は寝る前にリーディングトレーニングは20分ほど行っています。この僅か20分のリーディングトレーニングが1年後のトレード技術に向上に大きく役立つと思います。
※「20分のリーディングトレーニング」はこの記事を書いた当時のことです。現在は毎朝数時間以上行っています。
三菱ケミカル(4188)のリーディングトレーニング
今回のセミナーは、三菱ケミカルのリーディングトレーニングから始まりました。
以下のチャートは2012年4月から2012年11月までのものです。まずは左端からリーディングをして行きます。
日足が5日移動平均線に沿うような形で横並びになっています。そして、5月1日、大きな陰線が出現して下落しました。
6月上旬に一旦下落が止まるまで、20日移動平均線にはかすりもせずに下落して行きます。
6月5日と6日に陽線が連続して出現して、上昇に転じました。350円の節目を超え、60日移動平均線に当たる手前で上昇力は衰えて、再び下落します。
しかし、前の安値(320円付近)まで下げることなく、再び上昇します。そして4ヶ月ぶりに60日移動平均線を越えました(①のポイント)。
それまで縁遠かった60日移動平均線に日足がタッチしたということは、これまでになかった「変化」です。そのまま60日移動平均線を一気に越えてくると思いきや、再び下落します。
しかし、300円の節目まで下げずに再度上昇します。また日足が60日移動平均線を超えてきますが、再び下落します(②のポイント)。
その後、日足は300円の節目を割ってしまいますが、再度上昇して60日移動平均線を越えてきました(③のポイント)。
日足が60日移動平均線にタッチする回数が増えてきましたので、「なるほど。下落相場にから底練りに入る場合、日足はこのような動きになるのだな」ということが分かります。
そして、再度下げますが前の安値付近(280円辺り)で下げ止まり、再上昇しました。
そして④のポイントでは、日足が20日移動平均線まで下げずに、力強い連続陽線で一気に60日移動平均線を越えてきました。
ここで、「なるほど。日足が60日移動平均線にタッチする回数が多くなり、20日移動平均線まで下げずに上昇した場合、そのまま上昇相場に入って行くのだな」と考えることができます。
簡単な説明ですが、私は毎日このような感じでリーディングトレーニングを行っています。
勝利への法則
相場先生がセミナーで話された言葉をご紹介したいと思います。
高みを目指す人ほど多くの壁にぶち当たる。それを乗り越えるのは自分を信じる強い気持ち。そしてマイナスをプラスに転じるエネルギーだ。
つまり、「自分を信じる強い気持ち」を持つためには、普段から猛練習をしている必要があります。
「毎日これだけ練習しているのだから上手くトレードできて当たり前だ」と思えるほど、練習に練習を重ねる必要があると思います。
私は毎日数時間練習をしていますが、それでも失敗トレードがあります。最近のトレードでの失敗経験は、日産(7201)のトレードにおいて1150円辺りで買い玉を手仕舞ってしまったことです。
私は欲に支配されて利益確定を急いでしまったわけです。その後、「まだ下げそうもないな」と思ったので、急遽「スペシャル建玉(注)」を行い、次の上昇を取りましたが、教えられたことを忠実に守ってトレードしていれば避けることができた失敗でした。
それは、「上昇過程において5日移動平均線上に日足があり、数日間日足が横並びになった場合、非常に高い確率で再上昇する」ということです。下落相場においてはこの反対になります。
今回の失敗のお陰で、今後、同様の動きになれば自信を持って追加玉を入れることができるようになると思います。
今回の失敗は致命的なものではありませんでしたが、私は欲を上手くコントロールできなかったため、まだまだ練習が足らないと思いました。
最後に、相場先生が仰った言葉で締めくくりたいと思います。
負けを活かし、負けを糧にして行くものだけが勝利への法則を手にする。
(注)「スペシャル建玉」は株塾で教えられている建玉方法です。簡単にご説明しますと、それまで持っていた買い玉が1万株であったとします。そして、それを手仕舞いした後、再上昇すると確信を持った場合、それまでの建玉と同数を一気に入れる方法です。
次回の記事は、このシリーズ最後の記事になります。