モーニングスター社主催の先物取引セミナーに出席
先月11日に大阪・本町で行われた同社主催のセミナーに続き、本日、大阪・梅田で行われた「先物取引セミナー」に主席してきました。
11日のセミナーには300名近い参加者がいましたが、今回は100名ほどのこじんまりとしたセミナーでした。やはり、株とは違い、商品先物はマイナーな金融商品なのでしょう。
私は商品先物はトレードしたことはありませんが、私の知人が商品先物に手を出してしまい、短期間で100万円ほど失ったという話を聞いたことがあります。
商品先物はレバレッジが高い分、上手く行けば大きく儲けることができると思いますが、その反面、短期間で大きな損失を抱え込むリスクもあります。
今日のセミナーには100名ほどの方が参加されているわけですので、中には商品先物をトレードして利益を出されている方もいるのだと思います。
NYの証券マンから教えてもらった伝説的ヘッジファンドマネジャー
私は、「商品先物(コモディティ)」という言葉を聞く度に思い浮かべる人物がいます。
その人物とは、米ヘッジファンド会社Caxton Associatesの創設者であるBruce Kovner(ブルース・コフナー)氏です。
ヘッジファンドに詳しい方や、ジャック・D. シュワッガー氏の「マーケットの魔術師」を読まれた方でしたらご存知かと思います。
マーケットの魔術師 米トップトレーダーが語る成功の秘訣(ジャック・D・シュワッガー 著, 横山直樹 訳)
私がブルース・コフナー氏を知ったのは、マンハッタンのミッドタウンにあった、とあるリテール証券会社の面接に行った時、面接官であった証券セールスマンと雑談をしていた時でした。
以下は、私の自己PRも終わって、面接もそろそろ終わりにさしかかってきた時のやり取りです。
※面接官の一人称を「私」、あるいは「僕」と訳すのが適切かと思いましたが、彼の口調のリアリティ感を出すためにあえて「オレ」としました。
面接官:「ところで話は変わるが、オレはこの会社で一番稼いでいるんだ」
私:「そうなんですか!」
面接官:「そうなんだ。さっきも言ったようにウチの会社は完全歩合制だろ。なんで収入の額には変動があるんだが、それでもオレは毎年だいたい50万ドルから100万ドルほど稼いでいるんだ」
私:「へえ~そうなんですか!すごいですね!」
面接官:「でもな、100万ドルなんて全然大したことないよ。ヘッジファンド業界に行けば、オレの10倍以上稼いでいる連中がゴロゴロいるんだからな」
私:「す、すごい業界なんですね!」
面接官:「ところで君はブルース・コフナーを知っているか?」
私:「えっ?誰ですか、その人?」
面接官:(少し驚いた表情で)「何?君は証券業界で働こうとしているのにブルース・コフナーを知らないのか?元タクシードライバーの著名ヘッジファンドマネジャーだよ」
私:「え~!も、元タクシードライバーですか?!」
面接官:「そうだ。彼はハーバードを卒業しているが、その後色々あって、ニューヨークでタクシードライバーをしていたんだが、その時、クレジットカードで3000ドル借りて、商品先物のトレードを始めたんだ・・・」
面接官とのやり取りはこんな感じでしたが、ブルース・コフナー氏の経歴に大変興味を持った私は、アパートに帰ってから、インターネットで彼に関する情報を片っ端から収集したのを覚えています。
ブルース・コフナー氏はハーバードの大学院を出た後、同校で教えていた経歴を持っています。その後、NYでタクシードライバーをしていた時、約1年掛けてマクロ経済を徹底的に勉強したそうです。
そして、自分の予測に確信を持った時、借金をしてトレードデビュー。
その後、先物取引業者に入社してトレーダーとして成功を収めた後、自身の会社であるCaxton Associatesを設立しました。(参考元:Wikipedia、ウィキペディア)
それにしてもクレジットカードで3000ドルのキャッシングをして、それを原資に先物トレードするあたり、彼は優秀な頭脳に加えてすごい「胆力」の持ち主なのだと思います。
少し私の思い出話になってしまいましたが、成功しているトレーダーのメンタルについてご興味おありでしたら、上記の本は良書だと思います。
チャートはすべてを表現している
これは相場師朗氏が、セミナーの冒頭で話された言葉です。
つまり、ファンダメンタルズ的な情報は全て株価チャートに表れているということです。
私は大学院に通っていた時、投資理論に関するクラスをいくつか取りましたが、多くの教授は「チャートだけを見て、トレードするなんてナンセンスだ」という考えを持っていました。
しかしながら、ファンダメンタルズは無視して、チャートだけを見てトレードして実績を上げているトレーダーは実際に存在するわけです。
まあ、教授達は「投資理論」を教えているわけですので、「すべての情報はチャートに表れている」と言ってしまうと、それ以上教えることがなくなってしまうので「チャートだけを見て、トレードするなんてナンセンスだ」という言い分は仕方のないことだったのでしょう。
相場師朗氏が教える「株のうねり取り手法」とは?
相場師朗氏が教える株のうねり取り手法については、以下の記事で詳しくご説明しています。