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週足チャートから鉄板ポイントを探す

週足からトレードのタイミングを判断する

前回の記事でご紹介した鉄板ポイントは、週足から判断するとより確信を持つことができます。

私は週末に週足チャートで鉄板ポイントの直前にある銘柄をピックアップして、翌週のどこかのタイミングでエントリーするようにしています。

今回の記事では、週足鉄板ポイントから狙って行くやり方をご紹介します。

個別銘柄での実例

買いの鉄板場面

エムスリーの例

以下はエムスリーの週足チャートです。株価が下げてきてオレンジの300週線に当たり上昇した後に再び下げますが、前の安値まで下げずに下げ止まっています。やがてコマで黄緑の10週線上に出てきました。

この辺りからこの銘柄を観察して行きます。

週足で狙いをつけた後は日足チャートを追って行きます。週足コマ以降の株価は赤で囲った鉄板場面になります。

つまり、週足で下値切り上がりのポイントを探し、次に日足チャートにおいて株価が20日線上に出てきた(あるいは20日線上に出る寸前)タイミングを狙って、建玉して行きます。

その後は、黒、赤、ピンクの線が重なるところで手仕舞いします。

日本精工の例

こちらも週足が下値を切り上げて来て、黄緑の10週線と緑の20週線上に出てきたところから狙いをつけて行きます。

週足で狙いをつけた後は日足チャートを追って行きます。週足陽線以降の株価は赤で囲った鉄板場面になります。

日足が20日線を越えた後の下げが浅く、下値が切り上がるタイミングを計って建玉して行きます。

その後は、黒、赤、ピンクの線が重なるところで手仕舞いします。

日本精工の例②

以下はもう一つの買いの鉄板場面です。週足陽線が何本か出た後に前の高値を越えて、高い位置での横ばいが続くところから狙いをつけて行きます。

その後の動きは赤で囲んだ鉄板場面になります。黄緑、黒、赤、ピンクの束が緑に接触した後の離れ際を狙います。株塾で言うところの「もの別れ」の場面です。

その後は黒、赤、ピンクが交わったところで手仕舞いします。

売りの鉄板場面

ジェイテクトの例

以下のジェイテクトは分かりやすい例です。①のポイントでは、週足が前の高値まで届かずに下げており、紫の100週線と青の60週線を割り込みました。

さらに、陰線で赤の5週線を割り込んできました。これは明らかに弱いと判断できますので、ここから日足を観察して行きます。

以下はジェイテクトの日足チャートです。週足チャートで見つけた空売りポイント以降の株価の動きは、赤で囲んだ鉄板場面になります。

①と②の鉄板場面で、株価が20日線を割り込んだ後に陽線が出現して上昇の兆しを見せますが、すぐに陰線が出現して下げています。このタイミングを狙って空売りを仕掛けます。

空売りの際の注意点

天井圏で空売りを入れる際は、週足のロウソク足が緑の20週線の下に来てから狙った方が失敗が少なくなります。

底値での値動きと違い、高値圏では株価が少し下がると「まだ上がる」と思っている人が買いを入れてきます。そのため、天井圏では荒い値動きになりがちです。

特にすべての移動平均線が上を向いている、いわゆる「PPP」の状態ですと、そう簡単に下落局面に移りません。

SUMCOの例

以下はSUMCOの週足チャートです。右端の週足は赤の5週線を大きく割り込み、ここから下げて行きそうに見えます。

以下の日足チャートの赤で囲ったところが翌週からの株価の動きです。週足を見て「ここから絶対に下げる!」と思って空売りを入れてしまうと、横ばい期間で時間を無駄にするどころか、その後の上昇で持って行かれてしまいます。

「間違って空売りを入れたとしても、その後の横ばいで間違いに気づくだろう」と思われるかもしれません。

ですが、最初から「下げ目線」で空売りを入れてしまうと、その後の横ばいでも「今は横ばってるけどそのうち下げるはずだ」という運頼みのような確信を持つことがあります。実際に空売りを入れると、このような心理状態になります。こうなるとなかなか反対玉を入れづらいものです。

従って、このようなミスを避けるためにも、天井圏での空売りは「週足が緑を割ってから入れる」ことを徹底した方が間違いがないです。

さらに言えば、高値の切り下がりと緑の角度も重要ですね。緑が横ばっていたり、傾きが不十分だったりした場合、いったん下がった株価がもう一度上昇したりします。

以下の日足チャートの赤枠部分は、その後の株価の動きです。

まとめ

今回の記事では週足からトレード判断を下すやり方をご紹介しました。

ポジポジ病の人は、得意な場面以外でもお小遣いを稼ぐつもりでついトレードしてしまいがちになります。

この場合、あまりよく考えずにトレードしてしまいますので、やられてしまう可能性が高くなります。

そうならないためには、あらかじめトレードする場所を特定しておき、それ以外の場所ではトレードしないと決めておくとよいと思います。

実は私自身も長らくポジポジ病を患っていた時期がありまして、よく分からない場所でもついトレードしていました。そしてたいていの場合は負けていましたので、それまでの利益を溶かしていました。

そこでトレードする場所を絞ったところ、徐々にですがポジポジ病から解放されるようになり、今では4つの売買ポイント以外ではトレードしないようになりました。

今回の記事が、過去の私のようなクセを持っている方のご参考になれば幸いです。

次の記事では、鉄板ポイントを探す練習方法について解説します!

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