一つのチャートパターンを意識しながらリーディング練習していて気がついた重要なこと

「考えること」と「関心を持つこと」

平成29年7月26日付けの産経新聞のオピニオン欄に興味深い論考が載っていました。寄稿されたのは筑波大学大学院教授の古田博司氏です。

大学教授の講義には、(1)毎年同じような「読経型」(2)勝手気ままな「演説型」(3)学生にやらせる「トレーニング型」の3類型しかない。驚愕(きょうがく)した私は、直ちに担当ゼミをトレーニング型に変えた。
(引用元:文系教授は「考えない足」筑波大学大学院教授・古田博司

古田教授は3番目の「トレーニング型」の授業を行い、毎回出題して、生徒に「考えること」を誘発しているそうです。

そして同論考で、古田教授はさらにこう続けます。

古代エジプト人は歴史に関心を持たなかった。だから歴史書がなく、碑文やパピルスの断簡ばかりだ。インカ帝国人は文字に関心を持たなかった。ならば日本人は?
(引用元:文系教授は「考えない足」筑波大学大学院教授・古田博司

古田教授が話す通り、答えをすぐに言ってしまうと教わる側は考えることができなくなります。考えることもなく答えを知ってしまうと、それは自分で導き出した答えではありませんので、単なる知識となり、実践では役にたちません。

そして、人は関心がないことには意識を向けませんので、重要なことが目の前に存在していても気づかないことがあります。

ラグビー元日本代表ヘッドコーチのエディ・ジョーンズ氏も教師時代から、生徒や選手に「考えさせる」という指導法をとってきたそうです。

よくいわれるように、日本の選手はデシジョン・メイキングが苦手です。これは指導する側が、何が正しくて、何が正しくないかを、すぐに教えてしまうからだと思います。それでは自分で考えたり、判断したりする力は身につかないのではないでしょうか。

早々と答えを教えたり、すぐに間違いを指摘したりすると、教えられる側は、自分で考えなくて済みます。誰かが教えてくれるのですから、人に頼るようになるのは、当然です。

~中略~

私は何事でも、問題は人に指摘されるより、自ら気づくほうがはるかにいいと思います。それは理解の度合いが、大きく異なるからです。

(引用元:ハードワーク 勝つためのマインド・セッティング エディー・ジョーンズ(著)

優れた教師や指導者は、「生徒に考えさせて自ら答えを導きださせる」という教え方をしているのですね。

そこで私はこの「考えること」と「関心を持つこと」という2つのワードから、前日に行ったリーディング練習を振り返ってみました。

一つのパターンを意識すると数多く見つけられる

相場先生主宰の株塾だったか、あるいはショットガン投資法セミナーだったか覚えていませんが、どちらかのセミナー動画を見ていた時に、相場先生がすぐに答えを出さずに「ちょっと考えてみてください」と言われた時のことです。

私は動画を一時停止してしばらく考えていたところ、とあるパターンに注視しました。

そのパターンとは、長期移動平均線が上向きの時に「陽線・陰線・陽線」と並んだら、その後株価は上昇する場合が多いということです。

そこで私はこのパターンを意識しながらリーディング練習をやったところ、いたるところにこのパターンを見つけることができたのです。

たとえば以下の参天製薬のチャートです。

以下のチャートも同様に、「各移動平均線が上向き」+「陽線・陰線・陽線」のパターンです。

すべてを紹介するときりがありませんのでこの辺で止めておきます。

漫然とリーディング練習をしていると大事な鉄板パターンを見落としてしまいますが、特定の条件を満たしたパターンを意識しながらリーディング練習をすると、結構見つけることができるものです。

また、鉄板パターンをいくつか持っておくことで、ある程度「機械的」にショットガン投資法やショートトレードができますね。

※リーディング練習のやり方は、以下の記事をご参照ください。

毎日練習を続けるとこれまで見えなかったことが見えてくる

「現場百篇」という言葉の通り、毎日株価チャートを読んで行くと、目の前の霧が晴れるかのように鉄板パターンが見えてきます。これはやっていて本当に楽しいですね。

以下の流れのように、練習すればするほど感覚が研ぎ澄まされて上達するわけですから、練習しない手はないと思います。

毎日練習すれば変動感覚が研ぎ澄まされる。

変動感覚が向上すると鉄板パターンが見つけられる。

トレード技術が上達する。

上達すればお金が増える。

自力でお金を稼ぎ出す技術が身につけば、さらに自信がつく。

個人的には練習する時間帯は朝早くの方がいいですね。頭が疲れている夜の時間帯に練習をすると、最後の方はチャートを流して見るようになってきますので・・・。

相場師朗先生が主宰する「株塾勉強会」に入会を検討されている方は、以下の記事をご参照ください。

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