2019年1月のNY株式市場は上昇しているが・・・
米中貿易戦争が緩和されるとの見方から、ダウ平均が4日連続で上昇しています。
米国株式市場は続伸。米中貿易問題が解決に向かうとの期待から、幅広いセクターで買いが優勢となった。
中国が貿易不均衡の是正に向け、米国からモノの年間輸入規模を1兆ドル強拡大し、貿易黒字を2024年までにゼロにすることを目指しているとのブルームバーグの報道が相場への追い風となった。
イーバーネス・カウンセルの首席投資ストラテジスト、ティム・グリスキ氏は、貿易問題を巡り中国側が折れたとし、「市場には好材料で、再びリスクオンの展開になっている」と述べた。
ロイター発のこの報道では「中国側が折れた」と言っていますが、面子を何よりも重んじる中国人がそう簡単に折れるのか疑問ですね。
仮にチャイナ側の大幅譲歩で米中貿易戦争が合意に至る可能性はあるとしても、南シナ海の軍事基地建設や人権弾圧問題が残ります。
昨年10月にハドソン研究所で、ペンス副大統領はチャイナに対して強烈なメッセージを送りました。人権弾圧問題では、中国共産党によるウイグル人弾圧を非難しています。
アメリカから宣戦布告のようなメッセージをぶつけられて、中国共産党側は黙ってはいないと見た方が自然のように思います。
さらに言えば、対中強硬政策に関しては寧ろ議会の方が強硬ですので、チャイナが白旗を上げるまでこの貿易戦争は終わることはない感じがします。
そんな中、チャイナは景気失速を防ぐため消費税(増値税)を下げると発表しました。
増値税は消費税なんだけど、どうして日経は消費税減税とはっきり書かないのかねえ→中国減税、20兆円上積みへ 景気対策の柱に:日本経済新聞 https://t.co/oi5b41PEzE
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) 2019年1月18日
世界の金融市場がどのようになるかは予測できませんが、少なくとも絶好調になる要因はあまりないような感じがします。
今回の記事では、世界経済を不安定化させる要素を見ていきたいと思います。
さらに追い詰められるファーウェイ
アメリカ、そして日本を含む同盟国の政府調達から締め出されるファーウェイですが、カナダで逮捕されたCFOの孟晩舟氏に続き、今度は社員がポーランドで逮捕されました。
日本も見習おう!→ポーランド、ファーウェイ元社員と元情報機関幹部を起訴 https://t.co/B09qlYnsT2 @WSJJapanさんから
— 上念 司 (@smith796000) 2019年1月18日
さらにオックスフォード大学からはファーウェイの寄付受け入れ停止が発表されました。
英オックスフォード大、ファーウェイの寄付受け入れ停止https://t.co/YZQJmUp6U7
— 日刊工業新聞電子版 BizLine (@Nikkan_BizLine) 2019年1月19日
さらにはこんなニュースまで入ってきています。
【ファーウェイ】テロ組織タリバンに通信技術を支援 早くて19年前から ネット「テロの標的にされない中国」 https://t.co/lZZCHlSTDU @seijichishinより
— じゅうべえ (@waiwai26) 2019年1月22日
そして、とうとう台湾もファーウェイをはじめレノボなどのチャイナ企業を政府調達から閉めだすことを決定しました。
台湾もファーウェイをはじめレノボなど中国企業数社の政府機関での使用を安全保障上の危険性があるとして禁止しました。
台湾政府 ファーウェイやZTE、レノボなど中国メーカー「ブラックリスト」作成 https://t.co/ZRsUXTuMly
— 大紀元時報 エポックタイムズ (@epochtimes_jp) 2019年1月26日
もう一つ驚くべきはファーウェイCFO拘束と同時期に謎の死を遂げた張首晟氏の正体です。
彼は15歳の時から将来、西側のハイテク情報窃盗要員になるよう教育を受けていた人物で、海外ハイレベル人材の招致プログラム「千人計画」の初期メンバーだったようです。
ファーウェイCFO拘束と同時期に謎の死を遂げた張首晟氏。米スタンフォード大名誉終身教授であり物理学界ではノーベル物理学賞受賞もがささやかれていましたが、彼の正体は。。。
昨年急死の中国人物理学者、15歳から中国情報当局の管理下に 中国の元政府高官が暴露 https://t.co/UzbRNyUxFL— 大紀元時報 エポックタイムズ (@epochtimes_jp) 2019年1月26日
ファーウェイは通信基地局の売上高世界シェアトップであり、スマホの出荷数でも世界2位の規模です。
米国によるファーウェイCFO逮捕は、日本企業に“とてつもない大打撃”を与える
売上高で、ファーウェイは世界一(27.9%)4位に中国のZTE(13.0%)
世界の通信基地局ビジネスの4割を中国企業が牛耳っているhttps://t.co/41HuWkts92 pic.twitter.com/599SyvviMX— 米国金融崩壊前夜 (@fx51266690) 2019年1月18日
巨大企業ファーウェイは日本企業とも深い結びつきを持っておりますので、ファーウェイの業績悪化は日本企業の業績にも響いてくるはずです。
ファーウェイは世界170カ国・地域で事業展開し、2017年度の売上高は9兆9000億円で、日本のNECの同2・8兆円の3倍以上だ。日本での部品などの調達額は今年約6800億円にも上るもようだ。特に提携関係にあるパナソニック、村田製作所、住友電気工業、京セラなどが集中する関西経済界は米中ハイテク摩擦の行方に気をもむのも無理はない。
欧州ではドイツ銀行がヤバい
以前から悪い噂が絶えないドイツ銀行ですが、マネロン絡みでえらいことになっているようです。
ドイツ銀行 ダンスケ銀行のロシア違法資金マネロンに絡み米国部門が最低13兆円最大20兆円の移動に関与 現在調査中の案件ですが、結果次第では米国に潰されるでしょうね。中国との金融提携、米国の逆鱗に触れる可能性
— 渡邉哲也 (@daitojimari) 2019年1月18日
ドイツ銀行の救済の件、ダンスケ銀行のマネロン制裁がまだなのも影響している。救済したところで、ドル決済禁止と巨額の罰金が課せられれば再度破綻危機に陥る。そして、他国の銀行はドイツ銀行の資産投げ売りで儲けたい。
— 渡邉哲也 (@daitojimari) 2019年1月18日
そのドイツはなんとチャイナとの結びつきを強めようとしています。
ドイツ銀行もダメだからなぁ■ドイツと中国、金融セクターの協力強化へ合意書に署名へ=文書 https://t.co/mntnjne0iC
— 渡邉哲也 (@daitojimari) 2019年1月18日
現在の世界情勢を知るには経済評論家の渡邊哲也氏の話が参考になります。
動画は全編と後編があります。ドイツ銀行に関する話は後編の2分30秒あたりから始まります。
アップル、サムスン大幅減益
ハイテク関連ではアップルが業績の下方修正を発表して、アップルショックが起こりました。
日本企業にアップル・ショック 中国の景気減速https://t.co/jHuVwDtx6k
— 産経ニュース (@Sankei_news) 2019年1月12日
さらにサムスンが大幅減益となる見込みです。
韓国最大の企業「サムスン電子」が約2年ぶりとなる大幅減益を記録した。利益の大半を稼いできた半導体事業が、米中貿易戦争のあおりで急激に悪化したのだ。
もう一つ韓国に関して、ニューヨークの韓国系の銀行がドル送金できない状態にあるようです。
すでに韓国の銀行 ドル送金できない状態■韓経:ニューヨークの韓国系銀行「送金中断」…連絡事務所に転落も| Joongang Ilbo | 中央日報 https://t.co/k7xJeSVsDQ
— 渡邉哲也 (@daitojimari) 2019年1月19日
空売りで大儲けするチャンスがやってくる!
今回の記事では世界経済を減速させる要因を見てきました。
米中貿易戦争とドイツ銀行問題はすぐに片付く問題ではありません。
そしてチャイナ経済に深く浸透したドイツですが、チャイナ経済がさらに減速するとドイツ経済も相当に混乱してくることでしょう。
もしこれらの問題が一挙に顕在化してくると、リーマンショック級どころではないかもしれません。
もしそうなったとしても、相場師朗先生のトレード手法を教わっている私たちにとって、これは「空売り」で大儲けするチャンスです。
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空売りをやったことが無い方は、「空売りは怖い、難しい」と思われるかもしれませんが、正しいやり方を学べば問題ありません。
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