株価の節目についての考察 – ショットガン投資法に有効か?

キリの良い価格は心理的節目となる

よく「心理的節目」という言葉を見聞きしますが、100円、500円、そして1000円といった「キリの良い価格」は投資家に意識されることが多いようです。

その証拠にそれらの節目を割ったら一気に下落が加速したり、あるいは、節目を越えたらそのまま一気に上昇したりすることがあります。

また、株価が上昇してきたけども節目で跳ね返されたり、逆に、下落途中の株価が節目に差し掛かるとそこで下げ止まり、その後は反転上昇することがよくあります。

最近の株式相場を観察していると、節目まで下落してきて、そのまま底練りを形成して上昇する銘柄をいくつも見つけることができます。

株価は投資家心理を映し出しているわけですので、「キリの良い価格」で株価のトレンドが変わるのも納得できます。

節目まで下げてきて上昇した例

相場師朗先生は、今年の初めに同氏が主宰する株塾やラジオNIKKEIの「相場師朗の株塾」で、「今年のテーマは『節目』です」と仰っていました。

私もそれ以来、節目には特に注意して観察銘柄の動きを見てきましたところ、確かに「キリの良い価格」まで下落すると、タイミングを計ったようにトレンドが変わって上昇に転じる銘柄をいくつも見つけることができました。

以下にいくつかの例を挙げます。

※「緑のライン」が節目(あるいはキリの良い株価)です。

ando hazama

安藤・間(1719)

sumitomo ringyo2

住友林業(1911)

nikki2

日揮(1963)

sumco2

SUMCO(3436)

chugai

中外製薬(4519)

tsumura2

ツムラ(4540)

rakuten

楽天(4755)

tobu

東武鉄道(9001)

okakyu

小田急電鉄(9007)

kintetsu

近鉄グループHLDS(9041)

NYK Line

日本郵船(9101)

以上、いくつかの銘柄を例に挙げましたが、住友林業、日揮、SUMCO、ツムラのように、前回の安値が節目辺りで止まっており、さらに今回も同じ価格帯で陽線が出ている場合は、節目で反転上昇する可能性が高いように思えます。

また、安藤・間や中外製薬のように、前回の安値まで下げずに、節目で陽線が出現している場合も同様のことが言えます。

楽天はさらに分かりやすい動きをしていると思います。2月に1000円の節目で下げ止まっていますが、その後上昇して1200円の節目に届かずに再度下落しています。

しかし3月下旬、1000円の節目(前回の安値)まで下げずに陽線が出ていますので、この辺から上昇の兆しを感じる取ることができます。

このように、前の安値まで下げずに日足が5日線上に出てきたところを狙ってショットガン投資法を行うと、成功率が高いと思います。

相性の良い銘柄に集中してショットガン投資法を実践する

私は毎日JPX400銘柄を観察しており、「これはイケる!」と思った銘柄をショットガン投資法で短期売買していました。

もちろん狙い通りに行ったトレードもありましたし、逆に外してしまったトレードも結構ありました。

そこで、私が思ったのが「自分と相性の良い銘柄のみを業種を分散させて20銘柄ほど観察して、勝ちパターンに入ってきた時にショットガン投資法をやれば良いのではないか?」ということでした。

リーディングトレーニングや建玉操作の練習を多くこなして行くと、やり易い銘柄とやり難い銘柄が出てきますので、自分と相性の良い銘柄を見つけることができると思います。

実際、前回の株塾で相場先生も「自分に相性の良い銘柄を十数名柄に絞って観察した方が良い」と仰っていました。

観察銘柄を増やすとトレードのチャンスも増えますが、同時に失敗する可能性も高くなるわけですので(不慣れな銘柄も手掛けてしまうため)、自分と相性の良い銘柄に絞ってショットガン投資法を実践するのは非常に合理的な方法だと思いました。

相場師朗氏が教える「株のうねり取り手法」とは?

相場師朗氏が教える株のうねり取り手法については、以下の記事で詳しくご説明しています。

「うねり取り手法」の技術を究めたい方へ

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